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資本主義はなぜ私たちを幸せにしないのか [組合活動]

「資本主義はなぜ私たちを幸せにしないのか」ナンシー・フレイザー 学習会

 いまや資本主義が「持たざるものたち」を幸せにするなどと考えられるものはいない、と確信してるけれども、果たして・・・それも怪しいのか?というくらい、何を信じて生きていいのかわからない社会となっている人間社会。

 とりあえず、このテーマは資本主義で幸せにはならないことを前提に、ではなぜならないのか、そして、どうれば最低限の幸せを獲得できるのか、その道筋はどこにあるのか、どうすればいいのかといったことを示唆してくれ、自分の頭で考え実践していこうということなのであり、これは、われらがフリーターユニオン福岡の結成時からの永遠のテーマなのではある。

 みなさん、「奴隷労働」にしがみつかず、たまにはその道筋をともに考え実践していこうではありませんか?!ちゃん、ちゃん!



「資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか」 3章~最終章

 →資本主義の構造と歴史的展開
   →資本主義を「経済」と「その他の領域」との関係として捉える
   →それらの関係がどのように歴史的に展開していったのか
    重商資本主義/リベラル植民地資本主義/国家管理型資本主義/金融資本主義

 →資本主義の構造的不正義 
※構造的とは、例えば資本主義経済の場合であれば、資本主義そのものに内在するという意味で、論理必然的とも言い換えられる。「差別のない資本主義」というものは、そもそもあり得ない。
→構造的不正義は「経済」の領域に限ったことではない。階級的矛盾に基づく階級闘争だけではなく、経済とその他の領域との矛盾から生じる「境界闘争」も資本主義の構造的矛盾に起因する。

→資本主義は経済とその他の領域との矛盾した関係によって成り立っている
→自らが依存する非経済的な要素を貪り喰う(「分離」、「依存」、「否定」、「不安定化」)
→収奪:人種差別(2章)、社会的再生産:ジェンダー・性差別(3章)、自然:環境危機(4章)、政体:民主主義(5章)
 
 →資本主義の概念の拡張に合わせた社会主義概念の拡張化が必要
 「社会主義が資本主義の不正義を改善するのであれば、資本主義経済だけを変えるのではなく、制度化された秩序全体を、資本主義社会を変えなければならない」p148
→資本主義の概念を拡張することで、資本主義が経済的な危機にとどまらず、多様な危機を生み出す傾向が見えてくる

21世紀の社会主義
「もし、社会主義が制度化されたあらゆる形の資本主義の不正義、不合理、不自然を克服するのであれば、生産と再生産、社会と自然、経済的なものと政治的なものとの関係を再構築しなければならない」p254
「社会主義社会は社会的余剰…既存の超過分と資源を具体的にどうするのかについて集団的な方法で決定して、余剰を民主的に分配しなければならない」p258
「最上位の市場は無く、最下位の市場もない。だが一部の市場はその間に存在するかもしれない」p261 
※最上位の市場:社会的余剰の配分(意思決定と計画の集団的な過程で決定)
最下位の市場:基本的必需品(支払い能力ではなく権利の問題として供給、商品ではなく公共財として提供)


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