「資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか」 [組合活動]
<今回の学習会の目的>
前回の復習が中心になります。
→内容を理解するうえで重要な説明を入れることができず、報告が不十分なものとなってしまったため。
→本書は弁証法について一定の理解が無いと、本書の論理を追うことが難しくなり、内容を理解することが困難になります。そのため、弁証法について一定触れておく必要があったが、それが出来ていなかった。
●社会理論を組合が学ぶ意義
→自分たちの行っていることの理論的な意義を確認する
→現状を説明する術語を持つこと、自分たち自身の社会認識の方法を持つ
前回の内容の復習を兼ねて、ここでなされている議論が、自分たちの運動あるいは日常に、どのように関わってくるのかということを確認する。
<前回の復習と補足>
本書はそもそも何の話をしているのか?
→私たちが今、どのような世界に住んでいるのか、どのような状況下に置かれている
のかを説明しているのが本書である。
どのような観点からなされているのか
→マルクス主義的な観点からなされている。
→マルクス主義的とは次の二点において、そうである。
1フレイザーの理論的根拠が資本論にあるため。
2様々な問題を資本主義との関係において把握するという立場に立っているためであることと。
どのような思考方法が採用されているか
→弁証法である。弁証法的思考の特徴としては、関係とは二者ではなく三者をその
基本単位とするところにある。
→弁証法的思考は、以前に取り上げた「正義について」でも展開されており、フレイザーの思考方法の特徴であるということもできる。
<資本主義とは何か>
資本主義:「(分離が)制度化された社会秩序」 (→分離とはどういうことか)
資本主義の特徴
→①生産手段の私的所有、
②自由労働市場と自由な賃金労働の利用、
➂資本の自己増殖、
④市場の役割(商品生産への投入物の配分の決定、社会的余剰の投資決定)
→経済が機能するためには非経済的な支援が必要とする。上記の資本主義の4つの特徴は、非 経済的な分野によって支えられている。
→「共喰い」自分の依って立つ基盤を自ら破壊するという特徴持っている。
理論的根拠
資本論1巻での交換から生産への認識の転換によって、等価交換が不等価交換
(搾取)によって支えられていることが明らかになった。
→「生産の秘められた場所」すなわち、搾取の背後には何があるのかというと、収奪である。
→交換から生産への視点の移行と価値法則から本源的蓄積への視点の移行を、同じ種類の ものとして捉えている。
資本主義の依って立つ基盤
→商品生産/社会的再生産、経済/政治、人間/自然、搾取/収奪
→このような分離を作り出し制度化された社会秩序が資本主義である。
資本主義の矛盾
→経済的矛盾(労働と資本との矛盾)と4つの領域の矛盾(生態学的、社会的、政治的、人種的・帝国主義的)
→経済闘争、ジェンダー、地位集団、「人種」、政治、収奪可能な周辺という4つ
の領域と「経済」との切り離しをめぐる境界闘争も含まれる
<どのように自分たちの運動(日常)と関わってくるのか>
労働問題と社会問題との関わり
→労働組合が社会問題をどのように認識し、どう関わるべきか
→労働運動に携わる人がどう振る舞っていくか
フリーター労働運動の特徴
→「アイデンティティ・ポリテッィクス」を経由した労働運動
→アイデンティティ・ポリテッィクスとは、人種やジェンダーといっ
た自己のアイデンティティに関わる権利闘争
→個の生き方や在り方と「賃金労働」との関わりを強く意識したものになる
本書との関わりについて
→従来の労働運動は経済闘争中心
→FUFは本書で問題にされている境界闘争から出発している
「労働/生存組合」という在り方は、フレイザーの「制度化された社会秩序」としての
資本主義という認識に合致した、労働組合の在り方ではないか。
前回の復習が中心になります。
→内容を理解するうえで重要な説明を入れることができず、報告が不十分なものとなってしまったため。
→本書は弁証法について一定の理解が無いと、本書の論理を追うことが難しくなり、内容を理解することが困難になります。そのため、弁証法について一定触れておく必要があったが、それが出来ていなかった。
●社会理論を組合が学ぶ意義
→自分たちの行っていることの理論的な意義を確認する
→現状を説明する術語を持つこと、自分たち自身の社会認識の方法を持つ
前回の内容の復習を兼ねて、ここでなされている議論が、自分たちの運動あるいは日常に、どのように関わってくるのかということを確認する。
<前回の復習と補足>
本書はそもそも何の話をしているのか?
→私たちが今、どのような世界に住んでいるのか、どのような状況下に置かれている
のかを説明しているのが本書である。
どのような観点からなされているのか
→マルクス主義的な観点からなされている。
→マルクス主義的とは次の二点において、そうである。
1フレイザーの理論的根拠が資本論にあるため。
2様々な問題を資本主義との関係において把握するという立場に立っているためであることと。
どのような思考方法が採用されているか
→弁証法である。弁証法的思考の特徴としては、関係とは二者ではなく三者をその
基本単位とするところにある。
→弁証法的思考は、以前に取り上げた「正義について」でも展開されており、フレイザーの思考方法の特徴であるということもできる。
<資本主義とは何か>
資本主義:「(分離が)制度化された社会秩序」 (→分離とはどういうことか)
資本主義の特徴
→①生産手段の私的所有、
②自由労働市場と自由な賃金労働の利用、
➂資本の自己増殖、
④市場の役割(商品生産への投入物の配分の決定、社会的余剰の投資決定)
→経済が機能するためには非経済的な支援が必要とする。上記の資本主義の4つの特徴は、非 経済的な分野によって支えられている。
→「共喰い」自分の依って立つ基盤を自ら破壊するという特徴持っている。
理論的根拠
資本論1巻での交換から生産への認識の転換によって、等価交換が不等価交換
(搾取)によって支えられていることが明らかになった。
→「生産の秘められた場所」すなわち、搾取の背後には何があるのかというと、収奪である。
→交換から生産への視点の移行と価値法則から本源的蓄積への視点の移行を、同じ種類の ものとして捉えている。
資本主義の依って立つ基盤
→商品生産/社会的再生産、経済/政治、人間/自然、搾取/収奪
→このような分離を作り出し制度化された社会秩序が資本主義である。
資本主義の矛盾
→経済的矛盾(労働と資本との矛盾)と4つの領域の矛盾(生態学的、社会的、政治的、人種的・帝国主義的)
→経済闘争、ジェンダー、地位集団、「人種」、政治、収奪可能な周辺という4つ
の領域と「経済」との切り離しをめぐる境界闘争も含まれる
<どのように自分たちの運動(日常)と関わってくるのか>
労働問題と社会問題との関わり
→労働組合が社会問題をどのように認識し、どう関わるべきか
→労働運動に携わる人がどう振る舞っていくか
フリーター労働運動の特徴
→「アイデンティティ・ポリテッィクス」を経由した労働運動
→アイデンティティ・ポリテッィクスとは、人種やジェンダーといっ
た自己のアイデンティティに関わる権利闘争
→個の生き方や在り方と「賃金労働」との関わりを強く意識したものになる
本書との関わりについて
→従来の労働運動は経済闘争中心
→FUFは本書で問題にされている境界闘争から出発している
「労働/生存組合」という在り方は、フレイザーの「制度化された社会秩序」としての
資本主義という認識に合致した、労働組合の在り方ではないか。
2023-12-01 13:14
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