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通信39号を発行しました [組合活動]

生暖かい冬が続きます。明日は、福岡でも冷え込むとのことですが、どうでしょうか。
世間では新型ウイルス騒ぎで、何をか情報が操作され、みながみなウイルスに侵されそうな勢いで垂れ流されていますが、どうぞ、みなさんはそのような情報にふりまわされず、フリーターユニオンの通信でも目を通して癒されてくださいませ。


今回は、昨年末の企画、「争議を闘い終えた人と出会うシリーズ」をテーマに、会社と闘うとは?解決するとは?ということについて、経験に基づいたそれぞれの文章を掲載しています。

どうぞ、感想などお寄せください。


また、今年始めに福岡での合同労組の草分的存在であった福岡地区合同労組の代表執行委員筒井修氏が、72歳で逝去されました、この場を借りてお悔やみ申し上げます。
フリーターユニオンのイベントなどにも、参加していただいておりました。
残念ですが、労働組合運動の信念を全うされたことは、間違いない人生であったと心から敬意を表したいと思います。



以下、通信より転載します。



      新自由主義社会の地域合同労組は難しいが、役に立つ(「逃げ恥」風に)
                                                   竹森 真紀

 表記の問題意識と課題を抱えつつ,FUF2019末企画を終え一息したときだった。1976年結成の福岡地区合同労組の代表執行委員を勤め続けてきた筒井修氏が年明け早々にこの世を去った。享年71歳、戦後生まれのいわゆる全共闘世代、沖縄返還闘争時に大学を中退して「中小零細企業労働者の一人の首切りも許さない」と地域合同労組を先駆的に立ち上げた方だ。その立ち上げの勢いは、刑事弾圧とともにあったわけで、私は筒井さんの数次にわたる弾圧逮捕の最後の執行猶予期間中に出会った。その1980年代後半に地域ユニオンがボツボツと生まれていった。筒井さんが亡くなったことで、一つの時代が終わったことを生々しく感じているが、詳細は紙幅の都合で割愛するがその理念や闘いを袂を分かちつつ引き継いでいるともいえるのがフリーターユニオン福岡ではある。2000年代に入っての結成のきっかけや社会情勢は大きく異なっているが、「合同労組」という一人でも加入でき上部団体を持たない独立系少数組合であることには変わりはない。

 さて、このような労働組合運動の小さな歴史や一人の活動家の生き様について、自分自身の目の前の怒りいっぱいで訪れる一労働者に伝えることができるのかと、ふと思う。合同労組という組合のかたちは、さまざまな職種、雇用形態、年代の違い、フリーターユニオンで言えば働いていない人も、個人事業主として働くものなど、多種多彩なものたちの集まり。しかも、不安定で低賃金な生活を強いられるものばかりが集まって、組織を運営維持していることなど知る由もないだろう。それでも、事務所を構えて相談窓口を広げ、専従体制もなくそれぞれが働きながら活動している、そのことにこそ意義があると信じているからこそ伝えなければと思う。「弱小」組合=どのような権威(金)にも拠らない組合の組織運営の困難を共有し、その課題を展望し共有するためにも、年末企画をはじめとした学習、日常の定例会議が必須であり基盤となるので、今年も何とかそれを開催し今回は闘争を終えた組合員同士が報告しあう場を持った。本当に貴重な場であった。
 未だに表に見える働き方は新卒での就職、正社員終身雇用という働き方幻想があり、労働運動といえば賃上げというイメージしかないが、持たざるものわれわれには夢物語であるし、望んですらない。2019年当組合の闘いは、子会社での再雇用の嘱託契約の条件(労働契約法20条問題)のひどさ、配送関連のパート労働の解雇というあからさまな雇い捨て、そして精神障害者雇用の義務化に伴う障害者雇用での雇止めという、新自由主義社会を地で行く課題ばかりであった。
 労働相談体制や専従体制のない労働組合が企業と闘う意義と困難さ、そして当事者にとっての解決とは何かという普遍的な課題から、労働者と規定することすら難しくなったこの新自由主義社会の現在において、一つ一つの争議を闘うなかでこそフリーターユニオンの存在の意義を確認していくしかない。争議の「解決」は労働組合の限界と妥協の産物でもあるが、一人が立ち上がることでしか社会問題化することもできないし、一人の訴えこそが雇用者を恐れさせることであることも疑いのないことである。争議の「解決」は終わりではなくスタートであり、大きな問題提起でもある。不寛容な社会のなかで孤立し、その社会への不安と不審に怯えているだけの「まだ見ぬ同志との出会い」を求めて一歩から踏み出そう。
 




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