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寝そべり族とは?? [組合活動]

毎月、第3土曜日の午後に雑談がてら学習しています、お気軽にご連絡くださいませ。

2022.2.19 FUF学習会 「寝そべり族」とは?? 中国の近況より


tang ping movement


<背景事情> 中国の経済成長の矛盾
・中国の経済成長を支える労働環境:中国の働き方 996 007
・9時から9時まで週6日、0時から0時まで週7日という働き方
・子供の教育費の高騰、ローンという負債、格差の拡大

<寝そべり主義の登場>

・2021年4月にインターネットの書き込みをきっかけとして広まった考え方。2021年の中国のネット流行語のトップになるほど流行した。
・生活を維持できる程度の最低限の仕事をするという生き方。
・家を買わない、車を買わない、恋愛しない、結婚しない、子供を作らない、消費は低水準
・中国当局は寝そべり主義に対して批判的であり、寝そべり族に関してネット情報の規制、機関紙での批判的見解を述べている。

「寝そべり主義者宣言」

1,序章:大いなる拒絶-寝そべり主義とはどういうものであるのか
 ・「実際に、寝そべり主義者が気づかせてくれなければ、人々はすでに「正義」というものの存在を忘れていただろう。社畜が仕事をさぼることで搾取するものに対して失われた時間の所有権を主張するように、寝そべり主義者は同じ道に沿って過去に奪われたものの底なしの補償を要求する。このうち、下方向の要求では、実践者は個人的な需要を減らし、最低限の消費と最小限の労働によって生存の維持に努めることが求められる。もう一つの上方向の要求では、社会全体は時間と空間の再分配が求められ、それによって寝そべることが大多数の人にとっての実践となるだろう。当然これらの要求のうちまず初めに到達するのが前者の寝そべりなのである」

・「寝そべっているのが楽なことだと当たり前に考えてはいけない…寝そべったその瞬間から、寝そべり主義者は既にこの国の外に身を置くことになるのだ。彼らの存在が別の共同体を構成するだけではなく、彼らが寝そべる土地は彼らと共に、国家とは全く無関係な非正規の土地となる…急進的な寝そべり主義は、既存の秩序に対して大きな拒絶を示す」

 ・「この世界を90度傾けるだけで、人々は普段口にすることのできない真実を知ることとなる。すなわち、寝そべることが立ち上がることであり、立つことは這いつくばるということである。この客観的実在性を持つ秘密の角度が、寝そべり主義者と国民の間の超えられない障壁となっている。そして世界が徹底的に変わるまでは、寝そべり主義者は彼らの姿勢を変える理由などないのである」

2,寝そべり主義者の「同行者」-寝そべり主義者をどのような文脈に位置づけるか?という問題と関わってくる。寝そべり運動の紹介をしているネット記事を見ると分かるが、例えばノマドランドのような生き方、FIREという人生設計と絡めて論じているものもある。そのようなものは全て批判の対象となる。総じていうならば、寝そべり主義が持つ急進性を、既存の秩序の枠内に収めて説明することを拒否している。

・2つの寝そべり勝利主義者(豪邸に住み高級車を乗り回す寝そべった貴族、不労所得を得るという金融商品の売り込み)、
・温和で善良な寝そべり主義者(田舎に引っ込もうと呼びかける寝そべり主義-ある種のスローライフ的なものへの文脈への関連付けの批判?)
・寝そべり主義の合理性を検証する経済学者(労働市場からの退避という文脈への関連づけへの批判)
・オートメーション化がもたらす危機への予行演習。寝そべり主義はオートメーション化による労働の撤廃の問題を先取りするものという認識にたいする批判。

3,寝そべり主義者の苦境-寝そべり主義の限界について


4,寝そべり主義者の盟友-我々は拒絶する
・「寝そべり主義を身動きの取れない苦境から救い出し、それによって既存の秩序に対する大いなる拒絶を実現するには、個人主義ではない繋がりが肝心なのだ」

・寝そべり主義の盟友:女性とセクシャルマイノリティ、労働者(正社員、ギグワーカー、失業者)、農民と遊牧民、学生と知識人、若者と市民、老人、その他保守的な秩序ではなく急進的な変革を主張する理論家と活動家


5,代替性自治区-我々は立ち上げ、追い求める
・「急進的な寝そべり主義者は盟友との広い結びつきだけでなく、相互扶助のコミュニティ関係や既存のもしくはかつて存在した代替性自治区にも働きかける。」
・「一人の寝そべり主義者は最小の自治区であり、彼らの体はあちこちを漂う非正規の土地なのだ」
・「寝そべり主義者は彼ら自身の祝日を制定する。…これらの祝いの最中、彼らは自分たちのためにではなく、他者のために多くの余暇を提供する。彼らは自分たちのためにではなく、抑圧された人々のためにこの避難所を立ち上げるのだ。」
・「相互扶助と自らの決定を通じて、寝そべり主義者もまた自らのコミュニティを立ち上げる」
「我々は意図的に作られた貧しさの中で互いに争うのをやめる時だ。抵抗の哲学がまさに我々の行動によって復活しようとしている。その時、寝そべり主義者はより詳細で段階的な任務を制定しよう。それまでは、まず我々に木樽を作らせてほしい。
 全世界の寝そべり主義者よ、団結せよ」



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